昨今では、新型コロナウイルスの感染拡大化の影響に伴い、小売業界でオンライン接客が注目を浴びています。
そうした中、家電関連の業界でオンライン接客の導入を検討している企業様も多いのではないでしょうか。
しかし、オンライン接客と言われても、漠然としていてイメージが掴みにくいでしょう。
そこで今回は、家電店が展開しているオンライン接客の流れとメリットをまとめました。
イメージが掴みやすい様、事例を交えてご紹介します。
※オンライン接客の概要は、下記の記事にまとめてあります。オンライン接客に詳しくない人は、まずはそちらをご覧になってください。
満足の声多数!家電店が展開しているオンライン接客
家電店が展開しているオンライン接客は、「店頭で受けられる接客」と「自宅から受けられる接客」の2パターンあります。
こちらでは、それぞれ解説していきます。
店舗で受けられるオンライン接客
こちらは店舗の中に専用のモニターと呼び出しボタンを設置して、モニター越しから接客を受けられるタイプです。
掃除機で有名なダイソンや音響機器で有名なBoseが実践しています。
お客様が呼び出しボタンを押すことで、専用のスタジオに控えているオペレーターが呼び出されて接客が始まります。
そこからスタッフが質疑応答なども踏まえて説明を行い、オンライン接客による商品説明に満足したお客様は商品を購入します。
実際、Boseがお客様の声を聞いたところ「役に立つ」、「商品のイメージが湧いた」、「感動した」など、前向きな意見を多数いただいております。
自宅で受けられるオンライン接客
こちらは自宅(正確にはインターネットが繋がっている場所)から、オンライン接客を受けられるタイプです。
家電量販店で有名なビックカメラが実践しています。
専用のオンラインツールを通して自分が希望する商品を選択することで、接客を受けられます。
即時通話できるケースもあれば、日時を予約して受けられるケースもあります。
そのため、お客様の状況に合わせて接客を提供してあげられるのがポイントです。
後は商品紹介に満足してくれれば、お客様が本格的に購入を検討してくれます。
このように、2つのパターンがありますが、いずれも映像を通じて商品を丁寧に紹介できるので、お客様にイメージを伝えやすいです。
その結果、お客様の購買意欲を上げることに繋がります。
こちらもお客様の声を聞いたところ、「自宅で接客を受けられて便利」や「夜遅くてもしっかり対応してもらえた」など、満足の声が挙がっております。
家電店におけるオンライン接客のメリット
ここまでは、大まかにオンライン接客の流れを解説しました。
ただ、この説明だけだとオンライン接客の魅力は分かりづらいでしょう。
そこで、こちらではより具体的にオンライン接客のメリットをまとめました。
お客様がスタッフを探す手間がなくなる
店舗に足を運んだものの、スタッフが見つからずに悪戦苦闘するお客様も少なくはありません。
また、見つけることができても他の作業で忙しそうにしている姿を見ると、中々声を掛けられないという人もいます。
しかし、オンライン接客の場合は接客1本に絞っているので、お客様がわざわざ探す必要はありません。
また、抵抗なく話しかけることができるので、お客様の手間を煩わせずに済みます。
ECサイトのコンバージョン率を上げられる
ECサイトでの買い物は、購入を検討していても中々購入には至らないケースが多いです。
これはお客様の心理的不安が関係しています。
例えば、「実物のイメージが掴めない」、「不良品が届いたらどうしよう」といったものです。
オンライン接客ならスタッフが直々に説明をしてくれるので、商品の詳細はもちろん、不良品が届いてしまったときのことなどを詳しく伝えられます。
これにより、お客様の不安は解消され、購入に前向きな気持ちを抱いてくれます。
感染症対策になる
新型コロナウイルスが世界中に感染拡大化したことで、外出に抵抗を抱く人も増えました。
しかし、オンラインなら感染のリスクを恐れる必要はありません。
そのため、外出自粛している人でも安心してご利用いただけます。
3万円から2,500円に?人件費の削減に繋がる
オンラインにすることで、人件費の削減にも繋げられます。
例えば、10店舗のチェーン店があった場合、従来は1店舗ごとにスタッフを配置する必要がありました。
しかし、オンラインのシステムでオペレーター1人が10店舗を担当すれば、残り9店舗分の人件費は発生せずに済みます。
ベストプロジェクトが開発したシステムを利用したところ、1日3万円かかっていた人件費が1日2,500円程度に抑えられたという実績を出しています。
売り上げアップだけではなく、予算の削減にもなって一石二鳥です。
実店舗に足を運ばすきっかけとなる
オンライン接客を通じて商品の魅力を知ったお客様は、「現物を見たい」という理由から、後日改めて実店舗に足を運んでくれることがあります。
実店舗に足を運んでくれればオンライン接客で説明した商品はもちろん、店舗内にある他の商品に興味を抱いてくれる可能性もあります。
「ついでに・・」と商品を手に取ってくれれば、お店の利益アップに繋がります。
オンラインが逆に、実店舗に貢献するということも頭に入れておきましょう。
まとめ
新型コロナウイルスの件もですが、5Gの導入によるITの発展も踏まえると、今後さらにオンライン接客の需要は増していくことが予想されます。
ダイソンやBoseなどの大手企業は既にオンライン接客を始めていますが、実際は導入していない企業のほうが多いです。
これは言い方を変えるのであれば、ライバルが少ないことも意味します。
ですから、今からでも遅くはないので、オンライン接客の導入を検討いただけたらと思います。
顧客の体験価値について再定義し、次世代型店舗を定義する参考になれば幸いです。