そもそもD2Cとは?ECと違いは?

 そもそもD2Cとは?

D2CとはDirect to Consumerの略で、消費者に対して商品を直接的に販売する仕組みの事を指します。

販売されるものはサービスではなくプロダクトで、行われている事自体が新しいわけではありません。

例えば農家の方が畑で野菜を作り直売所で消費者に直接売っていればこれもD2Cです。

では、なぜ最近D2Cが注目を浴びているのでしょうか?

その背景には、経済性重視の合理化が進められたことが挙げられます。

生産者が直接的に消費者にモノを売ると効率が悪かったため、大量に生産し組合や卸業者を通して販売していました。そこから何次にも卸業者が入り、流通業者が入り、最終的に店頭に並び消費者の元に生産物が届けられていたのです。そのため生産者の顔は見えず、思いも伝わらない。そして中間業者が多いが故に消費者が払う金額は高額になっていきました。

しかし、テクノロジーが進化し小規模事業者でも消費者に対して直接的に生産物を販売できるようになりました。

ここで注目したいのが、コストを削減だけがメリットでは無いということです。生産者の思いや開発のストーリーなど、情報と一緒に販売できるようになったことが革新的なポイントです。今までの小売業やECとの根本的な違いは、モノだけではなく情報と共に発信していることです。生産者がプロダクトを通じて解決したい課題や、プロダクトに対する思い、生産工程へのこだわり、生産に関わっている人々の姿など、直接的にしか伝わらない情報付加しているのがD2Cモデルの新しさと言えるでしょう。

 

D2Cアパレルブランド一覧

出典:https://media-innovation.jp/2019/07/13/d2c-brand-chaosmap/

上図にはアパレル以外のブランドも含まれていますが、5年前には存在しなかったD2Cブランドが増えてきている様子を伺えます。

ファッションや食事のカテゴリでD2Cが伸びているのは、D2Cが個に最適化して商品を提供するモデルにフィットしている証拠とも言えるでしょう。

実際にD2Cブランドをピックアップして、その成功事例をご紹介します。

D2Cアパレルの成功事例5選

 

 SOÉJU(ソ-ジュ)D2Cアパレルの成功事例_1

1つ目のD2Cアパレルブランド成功事例は、女性向けのアパレルを販売する「SOÉJU(ソ-ジュ)」です。

ソ-ジュでは、ユーザーにもっとも似合う商品を提供する「パーソナルスタイリングサービス」と自社を位置づけています。プロのスタイリストが対面やオンラインを通じたカウンセリングで、ユーザーのニーズや体型、イメージにあわせて最適なコーディネートをチョイスします。

その結果に基づいて毎月おすすめのコーディネートがユーザーの元へ届き、商品を購入できる仕組みです。

自分らしさいおしゃれを実現したユーザーにとっては魅力的なサービスで、体験と商品をミックした「コト付きのモノ」というD2Cの強みをしっかりと活かしきっています。

代官山の実店舗は予約制のサロンとなっており、カウンセリングやスタイリングなど、パーソナライズ化された体験を提供しています。

女性の社会進出や生き方の多様化に伴い、これまでもお客様それぞれの悩みや願いにプロのスタイリストが個別に寄り添い、お客様のファッション志向を理解した上でのコーディネート提案をスマートフォンでお届けするオンラインスタイリングサービス「Let Me Know」を2015年より展開しており、さらに2018年9月には、装う力をお客様と一緒に育むサービスであり、お客様の拠り所になる樹木のような存在でありたいとの思いを込めて「装樹」に由来する新ブランド『SOÉJU(ソージュ)』を展開いたしました。

2018年にクラウドファンディングを行い、その後ANRIなどVCや個人投資家含め1億円を調達しています。

 FABRIC TOKYO_D2Cアパレルの成功事例_2

 

2つ目にご紹介するのはオーダースーツのD2Cブランド、FABRIC TOKYO(ファブリックトウキョウ)です。

他社に先駆けD2Cモデルに挑戦し、D2Cブランドとして最も認知されているブランドではないでしょうか。

「サイズだけでなく生き方や価値観にフィットする」というコンセプトを提唱し、まさにD2Cモデルらしいビジネスをしています。

それは、自分を知るスーツ。
あなたの体にフィットさせることは、あなたが自分の身体をより深く知っていくこと。
日常の所作や佇まいを磨き上げていくこと。
あなたの価値観にフィットさせることは、
あなたが自分の内面をより深く見つめ、ふさわしい生き方を発見していくこと。
そのオーダースーツに袖を通すだけで、気持ちいい一日を迎えられる。
自分らしく生きていける。
そんな、愛着と誇りを与えてくれるビジネスウェアを、私たちは届けたい。

現在は実店舗も10店舗ほど展開して、ユーザーとのリアルなタッチポイントも設けています。

FABRIC TOKYOは2012年4月の設立。2018年3月に社名をライフスタイルデザインからFABRIC TOKYOへ変更している。同社はこれまでに、2015年5月にニッセイ・キャピタルから1億円を調達、2017年1月にニッセイ・キャピタルほか複数のVCと個人投資家らから4億円を調達、2017年10月にはグロービス・キャピタル・パートナーズ、ニッセイ・キャピタル、Spiral Ventures Japanから7.4億円を資金調達している。

2019年に丸井グループから資金調達を実施し、調達金額は非公開だが10億円規模と見られる。これによりFABRIC TOKYOの設立以来の累計資金調達金額は20億円超となった。

市場かの期待が集まっていることがよく分かる事例です。

 ALL YOURS_D2Cアパレルの成功事例_3

 

ALL YOURSは2015年にMakuake(クラウドファンディングサービス)にてプロジェクトを開始したブランドです。

毎日着る日常のファッションに注目し、日常に溶け込む何気ないラインナップが特徴です。

オールユアーズの服は着飾るためのものではありません。

着る人を中心に服を考えると、ファッショントレンドや見た目、誰がつくったかという情報よりも大切なことがあると私たちは考えています。

“UnFashion”としての服

  • UnTrend –あなた自身を見つける服–
  • UnStress -あなたを服から解放する-
  • UnBorder -あなたの人生にとける服-

FUNDINO(株式投資型クラウドファンディングサービス)にて資金調達(1回目)

24ヶ月連続クラウドファンディング達成

ちなみに明らかになっている主要株主は以下のとおりです。

木村昌史(CEO)
原康人(CTO)
高橋裕輔(COO)
家入一真(取締役)
株式会社Leap One
有限会社ティープラスター
丸井織物株式会社
かんしん未来投資事業有限責任組合
FUNDINNOの個人投資家

参考:https://angelfolio.net/allyours/

事業会社が資金を入れていて、今後のポテンシャルを十分に感じられます。

海外進出も接客的に検討していて、今後の活躍が期待されているD2Cブランドです。

 foufou(フーフー)_D2Cアパレルの成功事例_4

foufou(フーフー)は女性向けのD2Cアパレルブランド。

2016年にデザイナー 高坂マール氏がブランドをスタート。別の会社で正社員として働くかたわら、兼業で洋服を作りSNSに投稿を開始しました。

ブランドを始めた当初は時間を見つけてハンドメイドで洋服を作り、インスタグラムで地道に販売するという手法をとっていたのは驚きです。

2018年に生産管理・物流などの業務を依頼すべく、nutteを運営するステイト・オブ・マインドと協業。

月間売上が1,000万円を超える事実には更に驚かされます。高坂マール氏は世界観を伝えるのが上手いのでしょうか。

『健康的な消費のために』
適度にお洒落で
適度に使い勝手のよく
適度な価格の服に文脈を持たせ、
提供する人達の暮らしや消費を変えるブランド
きっと消費者の価値観にそっと寄り添う、そんなfoufouの安心感がSNSを通じて消費者心を動かしているのでは無いかと思います。

https://forbesjapan.com/articles/detail/25557

 COHINA_D2Cアパレルの成功事例_5

COHINAは小柄な女性向けのD2Cアパレルブランドで、XS~Sサイズに特化したラインナップを揃えています。

“小柄女性の美しさ”を追求すべく、2017年11月に表参道を拠点として創業し、2018年に正式オープンしました。

便利になったこの時代、洋服は山のようにある。なのに、小柄な私のための服はない。 可愛い服に胸を踊らせて試着室に入り、サイズが合わずに落胆することもしばしば。 平均よりも身長が低いというだけで、「好き」か「ぴったり」のどちらかを諦めなくてはいけないことが多かった。

「それなら本当に欲しいと思う素敵な服を、低身長でも美しく着こなせるサイズで作ろう。」 そんな当事者の想いから生まれたのがCOHINAです。

小柄女性を綺麗に見せる服を通して、自分らしく居られる時間をお届けします。

売上、顧客数ともに200%成長
COHINAは2019年3月に月商5000万円を突破し、2019年度は売上前年比2.2倍を達成しました。
また、顧客数も前年比2.8倍を達成し、より多くのお客さまに愛されるブランドとなりました。
2019年は伊勢丹新宿、ルミネエスト新宿、インスタグラム公式イベント等に計7回ポップアップショップを出店し、ファン向けイベントを1回実施するなど、リアルでの接点も増加した年でした。

(2020年1月 株式会社newn プレスリリースより)

実店舗を持たず、自社ECのみでの販売。
Instagramのフォロワーは、2020年1月現在、11万人超え。
共感を重視したインスタライブによる販売が話題。

ブランド設立後、約実にファンを増やしています。

公式サイト:https://cohina.net/
インスタグラム:https://www.instagram.com/cohina.official/

 

D2Cブランド成功の理由

参考:https://ecnomikata.com/ecnews/27562/

上記した例のように、日本国内でもD2Cアパレルブランドの市場が拡大しています。

2015年に13,300億円だった市場が2020年には倍の22,200円、更に2025年には30,600億円になるとの予測もあります。

これだけ急速に市場が拡大しているのはなぜでしょう。

次の記事では、その理由や考察について書きたいと思います。