現在、店舗販売においてBOPISに取り組む事業者が増えています。激しく消費行動が変化する中で優位性を得るためには、新たな価値を生み出すことが重要です。

しかし、具体的にBOPISをどのように導入していけば良いのでしょうか。そしてどのようにサービスに組み込んで進めていくのが良いのでしょうか。

 

こちらの記事では、BOPIS国内事例11選を紹介いたします。事例を見ることによって、自社で活用できる部分を知ることができます。

自社でBOPIS導入を検討をされている方は、他社がどのように取り組んでいるか是非参考にしていただければと思います。

 

BOPIS(ボピス)とは?

 BOPICとは「Buy Online Pick-up Store」の頭文字のことで、「ボピス」と呼ばれています。 これは、事前に欲しい商品をオンラインで購入(予約)し、商品を店舗で受け取ることができる仕組みのことです。特徴は事前に注文しておけば、自分の好きなタイミングで商品を取りに行くことができます。 

日本では、ワークマンが「BOPIS」の著しい成功を納めており、オンラインストアの67%の客が店舗での受け取りサービスを選択しています。年間12万人以上がオンラインで注文し、店舗に来店しました。

 

 Click&Collect(クリック&コレクト)の一種としてBOPISが存在します。

 Click&Collect(クリック&コレクト)は、アマゾンのコンビニ受け取りのようなオンラインで注文し自宅以外で受け取ることを指しています。 

 

BOPIS(ボピス)のメリット

BOPISのメリットをユーザーと事業者に分けてご紹介します。BOPISのメリットを知った上で、事例をみていくと各社どのようにBOPISのメリットが生かされているのか理解しやすいと思います。

 

<ユーザーメリット>

  • 送料の負担なし
  • 好きなタイミングで買い物ができる
  • 商品を探しやすい
  • 接触を最小限にできる
  • 接客の煩わしさがない
  • 事前に在庫の確保ができる
  • 商品を店舗で探す時間の短縮
  • 返品がその場で可能
  • 置き配の盗難リスクをなくせる

 

<事業者メリット>

  • 店舗面積縮小
  • 人件費削減
  • 顧客データの獲得
  • 「ついで買いの誘発」
  • 在庫切れによる機会損失を防止
  • 他社との差別化

 

このようにユーザーと事業者のどちらにもメリットが多く存在します。

BOPISのメリットについてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

https://dassenboutique.jp/bopis/

 

14社のBOPIS(ボピス)事例

1.カインズ(CAINZ PickUp)

出典:cainz.com

 

「CAINZ PickUp」は2019年12月から開始し、2021年度までに全国展開を予定です。オンラインショップまたは専用アプリから欲しい商品を選ぶことで、カインズ店舗内に設置してあるロッカーで受け取りが可能となっています。最短で注文当日に受け取り可能で4日以内であれば取り置き可能となっています。

ロッカー設置店舗は今後拡大予定です。

 

また「非接触需要」が伸びているため2020年後半からロッカーが店舗入り口付近の外に設置されいている店舗も存在しています。これにより店舗における販売員との接触を0にすることが可能になりました。

 

各店舗に設置してある23個のロッカーは1日あたり2〜3回転しているとのことです。

現在アプリ会員が120万人で月間のアクティブユーザーが80万人となっています。

 

2.ワークマン(店舗受け取りサービス)

出典:workman.jp

 

2020年3月中旬より「店舗受取サービス」を開始しました。

24時間注文可能で最短注文から3時間で店舗受取が可能で送料も無料になっています。通常のネット注文で自宅に届ける場合、買い物金額が1万円以下になってしまうと送料が発生します。しかし「店舗受取サービス」を利用することで、金額関係なしに1点から注文が可能となっています。

2021年現在では対応店舗は一部に止まっていますが、今後は全国863店舗全店に対応予定です。

 

ワークマンは2020年2月から楽天市場撤退しています。これにより売上に影響が出ることが予想されました。しかし撤退の2020年2月の売り上げも前年比132.9%、コロナ禍で市場が落ち込んだ第1四半期でも減退すること無く成長を続け、6月には前年比144%をマークしました。さらにワークマンのネット通販のうち67%が店舗受け取りサービス(BOPIS)を利用しています。

 

楽天から自社のECに転換したことにより、顧客にロイヤリティ向上が今後期待できます。

 

3.スターバックス「Mobile Order & Pay」(モバイルオーダー&ペイ)

出典:/webapp.starbucks.co.jp/

 

スターバックス コーヒー ジャパンでは2020年12月から「Mobile Order & Pay」(モバイルオーダー&ペイ)を全都道府県のすべての直営店で活用できるようになりました。全国(1601店舗)のスターバックスで注文可能となっています。

 

専用アプリから事前に注文決済し、レジに並ばずに商品を受け取ることができます。

 

これによって店舗内における接触時間の短縮が期待できます。

そしてモバイルオーダー&ペイを利用するためのスターバックスの会員プログラム「Starbucks Rewards」は、会員数が620万人を突破しました。2020年2月以降、前年同月比30%増~70%増で推移しており成長し続けています。

 

4.スシロー「自動土産ロッカー」

 

出典:sushiro.co.jp

 

回転寿司大手チェーンのスシローは、商品お持ち帰り注文の待ち時間を最小限にすることで、顧客から求められていた時短需要に応えることができました。

 

「自動土産ロッカー」は事前に注文しておけばスマートロッカーで商品を受け取ることが可能なシステムです。

最大の特徴は、好きなタイミングで商品を取りに行くことができます。これにより、店舗内の滞在時間を最小限にすることが可能となっています。さらに事前にクレジット決済をしておけば店員と接触することなく商品を持ち帰ることができます。

現在スシローは幅広い年齢層に対応するためネット注文にととまらず、電話・FAXでの注文が可能となっています。

 

さらに、店舗内で食事をする場合も受付システムでチェックインをすることができ、自動アナウンスで席が案内されます。お持ち帰り注文商品だけでなく、店内飲食でも非接触化が進んでいます。

 

5.ケンタッキー「ピックアップロッカー」

出典:japan.kfc.co.jp

 

日本KFCは、ファストフード業界初となる完全非接触でテイクアウト商品の提供を開始しました。2020年10月より試験的な利用が開始されています。

利用方法は、KFCネットオーダー来店時間と商品をオンライン注文すると、店内に設置したピックアップロッカーに保管されます。利用者は注文番号をロッカーに入力することで解錠して受け取る仕組みになっています。

これによって「待ち時間なし」「非接触」での商品の提供が可能となりました。

 

現在、対応店舗は首都圏を中心に4店舗『南浦和店(さいたま市南区)、溝ノ口店(川崎市高津区)、新宿西口店(東京・新宿)、中野店(東京・中野)』で導入試験が行われています。

 

6.ヨドバシカメラ 「店舗受取サービス」

出典:yodobashi.com

 

ヨドバシカメラではいち早くBOPISを導入しており、2013年からサービスを開始しています。

 

専用サイトのヨドバシ・ドット・コムで注文後、受け取り希望店舗に在庫がある場合に限り30分以内で商品提供を行っています。また、その他店舗に在庫がある場合には取り寄せが可能となっており、一部店舗では24時間受け取り可能です。決済方法は受け取り時に店舗で通常の支払い方法と同じになっています。

 

現在、受け取り場所は、ヨドバシカメラ、石井スポーツ、アートスポーツで受け取りが可能です。

 

7.無印良品「ネット注文店舗受け取りサービス」

出典:miji.com

 

こちらのサービスでは、ネットストアで注文した商品を指定した店舗で受け取ることができます。24時間いつでも注文が可能で送料は無料です。注文から商品到着までは1〜2週間かかり、店舗での取り置きは商品到着後10日間となっています。

 

最大の特徴は、支払い前に商品の確認や試着ができるところです。

これまでオンライン注文のデメリットのなかに、返品が面倒くさいという点でした。しかしこちらのサービスであれば、返品の対応も店舗内でスムーズに行うことができます。

 

BOPISのメリットである「返品がしやすい」を生かせた事例といえます。

 

8.東急ハンズ「HANDS KEEPER(ハンズキーパー)」

出典:tokyu-hands.co.jp

 

2021年2月1日より店舗受取サービスが強化されました。パソコン、スマートフォンから24時間注文可能となっており、全国の東急ハンズで商品を受け取り可能となっています。

コロナ禍により短時間で商品を購入する需要が増加し、店舗受取サービスの利用件数が前年度比80%増となりました。

 

最大の特徴は、商品受け取りまでの時間が飛躍的に短縮されたことです。これまで「取り寄せ取り置き」のサービスでは商品の手配から受け取りまで5〜10日ほど掛かっていました。しかし、サービスの強化により、注文から最短60分で商品を受け取ることが可能です。

 

接触時間を最小限にしたいニーズに対応すべく、短時間スムーズに買い物ができるBOPISの特徴が生かされた事例になります。

 

9.ニトリ「店舗受取サービス」

 

出典:nitori-net.jp

 

ニトリでは2018年から「店舗受取サービス」を開始しました。

専用のECサイトから24時間注文可能となっています。一部店舗では、14時までの注文で最短当日受け取りが可能となっています。商品によってはオンライン決済、または店舗での決済が選べるよになっています。

現在、全国607店舗(一部新規開店店舗を除く)で利用可能となっています。

最大の特徴は、ベットなどの大型商品でも在庫があればすぐに用意してもらうことだできます。

 

2018年の純売上高が前年同期比で28.2%増加しました。さらにネット注文店舗受取の件数は同65%増となっています。

 

10.マクドナルド「モバイルオーダー」

出典:mcdonalds.co.jp

 

マクドナルドは、2020年1月から全国(2800店舗)のマクドナルで「モバイルオーダー」が利用可能となりました。

2019年4月から一部店舗で試験導入が始まり、スマートフォンから商品の注文、支払いまでできるアプリです。

既存のマクドナルドアプリケーションから注文可能となっています。

 

このアプリは元々クーポン用のアプリとして使われていました。これまでクーポンを使っていたユーザーは、新しいアプリをダウンロードすることなく「モバイルオーダー」を利用することができます。

11.ららぽーと「&mallデスク」

出典:mitsui-shopping-park.com

 

ららぽーとは2020年1月から「&mallデスク」を設置しています。

&mallは、ららぽーとがECを運営しています。リアルとネットがシームレスに融合した新たな体験を実現することを目指しています。

 

ECで注文した商品をららぽーと内にある専用の「&mallデスク」で受け取ることが可能です。顧客は受け取った商品をその場で試着することが可能です。またサイズが合わなかったり商品に不良がある場合は、その場で返品をすることも可能になっています。

 

EC注文でも返品が容易に完結することから、BOPISのメリットを生かせた事例となっています。

 

まとめ

ここまで11のBOPIS国内事例をご紹介してきました。

自社でBOPIS導入を検討をされている方は、他社がどのように取り組んでいるか参考になりましたでしょうか。

 

2020年からBOPISに取り組む事業者が急激に増加しました。

これは顧客の生活スタイルが変化したからといえます。数年前まであまり意識されていなかった、非接触屋外活動の制限などが現在では当たり前となっています。

この生活スタイルの変化に対応するために、BOPISを取り入れる事業者が増えたと考えられます。

 

顧客のニーズは常に変化します。変化し続ける市場に対応していくためにもBOPISの導入を検討してみはいかがでしょうか。